シロッパチのひょうたん記(4話)

ニャンタロウ兄ちゃんのこと(その1)

ボクには6才年上のニャンタロウ兄ちゃんがいるンデス。
血のつながりは無いのにボクの面倒をよく見てくれるンデス。

    

旦那さんの話ですと平成10年2月のある寒い日の晩。
ペンションの床下にもぐり込み一晩中鳴き続けていた猫がいたそうデス。
翌朝、女将さんが心配そうにゴハンを手にして様子を見に行ったら、すぐに床下から
顔を出し、差し出したゴハンをガツガツと食べたそうデス。
(ボクみたいに、ハッハッハッハッハッハ)

この猫を見た旦那さんは、
「この子は生まれて3ヶ月ぐらいだ、毛並みや人なつっこさは飼われていた猫に
ちがいない、すると、捨てられた・・・???・・・そうだ、捨てられた。
きっと捨てられたんだ。」
・・・と呟いたそうデス。

それからは、ペンションで暮らすようになり、
ニャン、ニャン・・・あっち向いてはニャン、ニャン、こっち向いてはニャン、ニャン、
喧しいぐらいによく喋るのでニャンタロウと名前を付けられチャッタンデス。

お客さんにもニャン、ニャン、そしてスリ、スリと愛嬌タップリの振る舞いに、
「まぁー可愛い猫ちゃんだこと、ところでお名前は?・・・
エッ!!ニャンタロウ・・・だって!!
オホッ・ホッ・ホッ・ホッ・ホ・・・大層なお名前ネ、・・・ホッホッホッホ」なんて、
お客さんに可愛がられながら平穏な日々がしばらく続きマシタ。



ところが平成11年の夏のある日、突然、発作を起こしチャッタンデス。
それも、のたうち回る癲癇発作だったンデス。
これを目の当たりにした旦那さんと女将さんは腰を抜かすほど驚き、
すぐに八丈動物病院へニャンタロウ兄ちゃんを連れて行ったンデス。
動物病院では「これは大変な病気だ、金重先生に詳しく診てもらいましょう。」
ということになり、
飛行機に乗せられて横浜の金重病院へと行っチャッタンデス。

この続きは次回お話シマス。




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